Toggle FullScreen
More Info

芥川賞作 家高橋三千綱の「明日のブルドッグ」絶賛発売

文芸思潮文庫よりは、芥川賞作 家高橋三千綱の「明日のブルドッグ」が発売になりました。

オオタカが小さく鳴き声を発した。二つの生き物は数十センチのところで互いの目の奥を探り合っていた。それは数秒間ほどだった。オオタカは翼を翻すと、ようやく沈み始めた太陽を受け、黒ずんだ姿を現した里山の方に向けて飛び立った。
「オーン」
ブル太郎の吠え声が、山火事のように壮絶に赤く染まった空に響いた。オオタカが姿を消した後も動こうとはしなかった。オオタカは別れをいいにきたのだ。それをブル太郎が知ったのだと私は思っていた。
――本文より

高橋 三千綱
1948年、大阪生まれ。サンフランシスコ州立大学英語科創作コース、早稲田大学英文科をいずれも中退の後、スポーツ誌の記者となる。1974年「退屈しのぎ」で群像新人文学賞、「九月の空」で芥川賞受賞。
著書に『九月の空』『こんな女と暮らしてみたい』(以上、角川文庫)『剣聖一心斎』(文春文庫)『お江戸は爽快』(双葉文庫)『今日から目覚める文章術』(ロング新書)『素浪人心得』(講談社)。
最新作に『猫はときどき旅に出る』(集英社)がある。

ご購読をご希望の方は、コチラからご連絡頂くか、Amazonにて取り扱っております。

また、アジア文化社では、タブレットやスマートフォンで読めるAmazon Kindle対応の電子書籍を出版しております。
電子書籍で本を出版してみたい方も、TEL:03-5706-7847、E-mail:ebook@asiawave.co.jpまたは、CONTACTフォームまでご連絡ください。

LINEで送る


Leave a reply:

* required


Twitter-文芸思潮編集部
Twitter-文芸思潮編集部
Contact