アジアの街角からA  シンガポール  タイプーサム


1月30日は、ヒンズー教の大祭タイプーサム(Thaipusam)。


信者は数週間前から身体を清めて行いを正し、神への信仰心から痛みは感じないという

シヴァ神の息子ムルガ神を称えるこの祭りでは、祈願を成就した人々や、叶えたい願望のある
人々が「カバディ(Kavadi)」と呼ばれる神輿を鉄串で身体に固定して、寺院から寺院を行進する。


神輿のデザイン、身体へのペイントや串の刺し方は様々。背中に鈎針を刺して神輿を引くタイプもある。

神輿を背負う信者の側には椅子やタオルを持った大勢の親戚や友人が付き添い、音楽を奏で、
香を焚き、励ましの声をかけて常にサポートしていた姿が心に残っている。

日本人の目には奇祭に見えても、彼らにとっては大切な思い出となる、家族総出で参加する
一大イベントなのだろう。街は、お祝いの人々で夜中まで混雑する。


写真:Kumiko Miyano

文:冨久田 純

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