五十嵐勉
いがらし つとむ
■略歴
1949年山梨県甲府市生まれ。現在五〇歳。
早稲田大学文学部文芸科卒業。
印刷会社勤務を経て、学習塾経営。中央文学同人。
79年「流謫(るたく)の島」で第二回群像新人長編小説賞受賞。
82年タイ・カンボア国境で難民村取材、ベトナム軍の砲弾で難民一七人の死を目撃。以後カンボジア問題に取り組む。
84年渡タイ。
朝日新聞バンコク支局顧問瀬戸正夫氏宅に居住。ジャーナリストとしての指導を受ける。カンボジア国境と難民を軸に、東北タイ、北部山岳民族などを取材。この間、東北タイで僧侶になる。
タマサート大学で日本語講師。ベトナム、ビルマ、マレーシア、シンガポール、フィリピンなどを巡る。
87年カンボジア訪問。この年「東南アジア通信」創刊。編集長
91年帰国。
93年「アジアウェーブ」創刊。編集長。
95年「微笑みの国タイ」出版。
96年「アジア文学」創刊。主幹。
98年「緑の手紙」で第一回インターネット文芸新人賞を受賞。翌年上梓。
作家集団「塊」代表。
小説作品に「流謫の島」「緑の手紙」「ノンチャン、NONGCHAN」「鉄の光」「耳の印象」「聖地の宴」など。
おおたか まさひろ
■略歴
1954年生まれ、石川県金沢市出身。日本大学文理学部国文学科卒業。
1980年第三回群像長篇新人賞を「旅する前に」で受賞。他に「跡地の王」など。著書『旅する前に』(講談社)、共著として『トライ・トウ・リメンバー』(大和出版)。雑誌「コットン」誌上でロックのレコードの紹介欄を一年数カ月連載。
藤林靖晃
ふじばやし せいこう
■略歴
1939年10月18日生まれ。東京に育つ。
早稲田大学卒業。
独学にて二科会油彩画初入選。以降毎年出品。
二科で特選。
二科無監査。
現代洋画壇五十人展出品。
群像新人文学賞、評論部門受賞。「文学における自己と所有」
「表現衝動と自己肯定」(群像)
「生の自己必然」(群像)
吉行淳之介氏を知る。
「自由と直観の旅」吉行淳之介論。単行本にて出版。
吉行淳之介著「ヴェニス光と影」書評。
文芸誌「海」に掲載。
「夢の車輪」論。吉行淳之介研究所蔵。
随筆「此の頃考えること」(群像)
随筆「早春」(群像)
随筆「背水の陣」(群像)
小説「ぞんじょう存生」
河林 満
かわばやし みつる
■略歴
1950年12月10日生まれ。福島県いわき市佐糠町出身。東京都立川市・昭島市に育つ。
都立立川高校定時制卒。
昭島郵便局集配課勤務を経て1973(昭和48年)から25年間立川市役所に勤務。1998年3月普通退職のあと文筆生活に入る。
作品歴
1986年 「海からの光」で第9回吉野せい賞奨励賞
1988年 「ある執行」
第7回自治労文芸賞
1980年 「渇水」第70回文学界新人賞
第103回芥川賞候補
1991年 「塵芥のさなぎ」すばる1月号
「生き馬の眼を抜く市民」三田文学冬号
1993年 「穀雨」文学界5月号 第109回芥川賞候補
1994年 「署名の夏」うえいぶ
1995年 「黒い水」文学界8月号
「クリスマスの中佐」すばる12月号
1996年 「井村が育てたアサガオ」すばる7月号
1997年 「眼薬」すばる6月号
1998年 「坂」季刊文科7号
1999年 「ある護岸」一冊の本1月号
「ためらい」女性自身2月号
「年譜」文学界7月号
著書
作品集「渇水」(文芸春秋刊) 「渇水」はNHK FMシアター
でドラマ化され、その年のギャラクシー賞を受賞。
ほかに新聞掲載エッセイが数本ある。
1991年から「吉野せい賞」選考委員を務める。
文芸同人誌
「文芸たちかわ」「文芸いわき」を主宰。
Acrobat Reader 4.0
五十嵐 勉
藤林靖晃
大高雅博
河林 満
飯田 章
森本 等
飯田 章
いいだ あきら
■略歴
1935年2月28日生まれ
。東京都墨田区出身。5歳の時に母と、15歳の時に父と死別。弟ともども継母に育てられる。
1958年に早稲田大学第二政治経済学部を卒業。以後、写真会社、海運貿易関係の業界 紙記者、薬品問屋、繊維会社を転々と職業を遍歴して腰定まらず。
60年頃、同人誌「文芸首都」の会員になり、主催者の保高徳蔵氏の薫陶を受ける。初 めて書いた小説「排気筒」が61年9月号に掲載される。
62年に結婚。64四年に長女が誕生。
69年、昭和7年以来続いてきた「文芸首都」がこの年の十二月号をもって終刊となる。その翌年、「文芸首都」の旧同人有志によって「散文芸術」が創刊されるに伴い、丸茂正治に誘われて同人となる。
74年、「迪子とその夫」が第17回群像新人文学賞を受賞。
この受賞を機に会社勤めを辞め、文筆生活に入る。「群像」「すばる」「新潮」「季
刊 文科」等に作品を発表する。
76年、勝目梓に誘われて、新人賞受賞者の集まりである「十三人の会」に参加する。
メンバーは他に、長谷川敬、林京子、平龍生、三輪滋、麗羅、福田蛍二、井口泰子、榊原直人がいる。エンターテインメント系の作家が多く、たまに会って雑談したり、酒
を飲んだり、旅行をしたりの気楽な集まりだった。
87年、「群像」四月号に発表した「あしたの熱に身もほそり」が第97回芥川賞候補になる。他に主な作品に、「電線」「向島へ」「初恋」「里芋の花」「調書をたずさえて」「帰郷」「カップル」「二十年目の夜」「婚約」「ノワール」「墓案内人」「やれがき破垣」等。
98年、森本等、五十嵐勉らと作家集団「塊」を結成。多角的な文学活動をめざす。
森本 等
もりもと ひとし
■経歴
1947年4月16日、北海道小樽市生まれ。52才。横浜国立大学化学工学科中退。
74年、「或る回復」にて、第17回群像新人賞受賞。著書「或る回復」講談社刊。
作品「酔漢の歌える」「ミスター・ボージャングル」「春うらら」「教授の娘との旅」
など多数。
百科事典『NAVIX』講談社刊にて、コラム欄「世界文学ダイジェスト」担当。よみうり・日本テレビ、文化センター金町にて、「小説の書き方」講師。作家集団「塊」代表。