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北西中国
イシェッキ
ロバの風景
写真・文
佐渡多真子
働きたくないロバ
 ロバの生活は人間とよく似ているような気がします。気に入らないと働くのがいやで仕事をサボったり、いつでも食べ物を食べていたかったり、異性を見ると、とっても嬉しくて、つい、付いて行ってしまったり・・・何だか、自分や、自分の回りの友達を見ているようです。

 撮影場所のシンキョウ・ウイグル自治区では、昔から、交通、輸送手段としてロバ車が人々の暮らしに欠かせないものでした。けれども、ここ数年、近代化の波が押し寄せて、ロバ車はどんどん減っています。おそらくここ数年のうちには、輸送手段としてのロバ車は自動車やトラクターに変わっていくことでしょう。長い間この地域の生活に密着してきたロバ車は、この町の風景の一部となり、漠然とした異国への憧れを抱いている私を大変魅了しました。ここ5年ほど、夏のある期間、シンキョウ・ウイグル自治区に滞在し、ロバの記録を撮っています。
その一部、カシュガル、トルファンで撮影したロバたちを紹介します。

ロバのバザール
ロバの母娘

ロバの眼

家路を辿るロバ車
 ロバって、でも小さい体で働きづくめに働いて、けな
げでちょっと悲しいですよね。ユーモラスな姿のなかに、
きれいな眼で人間を見つめてきて……
 働き続ける姿は、ちょっと日本のサラリーマンに似た
哀愁がありますよね。
 ロバくんたち、がんばれっ、と言いたくなりますね……
                  (アジアウェーブ/五十嵐勉)